2021/07/27

【News】Classroomのコース名簿と学生情報システムが同期できるようになりました

Google Workspace for Education Plusを契約している米国の学校は、コース名簿と学生情報システム(SIS)を本日から同期可能といった内容が発表されました。


Workspace for Education Plus now syncs Google Classroom courses and rosters with Student Information Systems
https://workspaceupdates.googleblog.com/2021/07/workspace-for-education-plus-now-syncs.html

これにより、教師が手動でクラスを作成したり、生徒をクラスに招待したりする必要がなくなります。また、教師が個別に作成したClassroomのコースが上書きされることもありません。

なお今回の更新では、米国で主流な教育基幹システムCleverを介してセットアップを行う方法しかありませんが、日本で展開する際には幅広いシステムが選べるよう期待したいと思います。

2021/07/20

【Classroom】生徒に授業資料をダウンロードさせない方法

Classroomで資料を投稿する際、生徒のダウンロードを禁止にしたい場合があると思います。

今回は、その設定方法について説明します。


Classroomには、コース専用のGoogle Driveの共有フォルダが用意されています。

まず、以下の手順から専用のドライブを開いてください。


1.Google Classroomにアクセスする

2.【授業】→【クラスのドライブフォルダ】の順番に選択する

クラスのドライブフォルダの選択画面

3.ドライブのフォルダが開くので、ダウンロードを禁止したいファイルを右クリックする

クラスのドライブフォルダの画面


4.【共有】を選択する


5.「他のユーザーとの共有設定」が開くので、【閲覧者と閲覧者(コメント可)~】のチェックマークを外す

他のユーザーとの共有設定画面

6.設定は以上です。ファイルの共有画面から、クラスメンバーの生徒は「閲覧者」として変更されていることが確認できます。

設定後の共有画面

なお、JavaScriptでPrintscreenによる画面キャプチャを無理やり無効にする方法も一部サイトで紹介されていますが、専用のソフト等を使用されたら防ぎようもありませんね。

2021/06/22

【API】詳説 Google Classroom API(第3回 Guides:ガイド)

前回はトップページの見方について解説しました。
今回は、ガイドのページについて見ていきます。

Google Classroom API Guides

ガイドのトップページ


ページ左側の各カテゴリについて解説します。

・Get Started
    Google Classroomの概要、APIを利用できるドメイン、APIの概要、コースのエイリアス、リスト(コース名簿)の管理、課題の管理と学生の提出などが説明されています。

・Share to Classroom
    クラスルームの共有ボタンを作成できます。作成した共有ボタンをご自身のWebサイトに追加することで、ユーザーがコンテンツをクラスで共有し、サイトへのトラフィックを増やすことができます。

・Quickstart
    ガイドのページで最も大切な項目です。Go,Google Apps Script, Java、Pythonなど各言語ごとにAPIのセットアップおよびサンプルコードが記載されています。Google Apps Scriptのサンプルコードを実行すると、自身が所属している10コースの「コース名とコースID」が出力されます。

コース名とIDを取得するサンプルコード


・Using the API
    Quickstartの次に大切な項目といえます。以下のカテゴリごとに、サンプルコードが示されています。

    ①Manage Courses:コースを管理する
    コースは「M.スミスの第四期の数学」などのクラスを表します。各コースは、割り当てられた一意のIDによって識別されます。また、ページにある courses.create() メソッドを使用したサンプルコードを実行すると、新しいコースを作成できます。


コースを追加するサンプルコード(GAS)


    ②Manage Aliases:コースエイリアスを管理する
        Googleは、SIS(Student Information Systems:生徒情報システム)からコースを作成する場合やSISとコースをリンクする場合は常に、SISのコースIDをコースエイリアスとして使用することを推奨しています。SISやコースのエイリアスについては、別記事にて解説したいと思います。

    ③Manage Teachers and Students:教師と生徒を管理する
        ここではGASのサンプルコードが記載されていませんが、各メソッドの紹介があります。
    invitations.create() :招待状を送信します。招待者の参加同意が必要です。
    teachers.create() :ドメイン内に教師を直接追加できます(管理者のみ)。
    students.create() :ドメイン内に生徒を直接追加できます(管理者のみ)。
    students.delete() :指定したコースから学生を削除できます。
    courses.list() :コースのリストを取得します。取得範囲は教師と学生で異なります。
    userProfiles.get() :ユーザーID、メールアドレスなどの情報を取得します。

    ④Manage Classwork:授業課題を管理する
       Google Classroomは課題、テスト付き課題、質問等、5種類の授業方法があります。Classroom APIでは現在、3つ(課題、質問、資料)の操作が可能です。
        ここではGASのサンプルコードが記載されていませんが、この機能にアクセスするためのメソッドを解説しています。また、課題の割当管理については、studentSubmissionsで行います(詳細はリファレンスの回で解説します)。
    courses.courseWork.get() :特定の課題や質問を取得します。
    courses.courseWork.list() :全ての課題または質問を取得します。

    ⑤Manage Topics:トピックを管理する
        トピックとは、例えば課題や資料の類似度によって分類分けすることです。各トピックは、サーバーによって割り当てられた一意のIDによって識別されます。なお、GASのサンプルコードはありません。

    ⑥Managing Guardians:保護者を管理する
        保護者を設定すると、学生に与える課題等の情報をメールで受信できます。通常、学生ドメインのメンバーに属さない保護者は、保護者になるために自身のメールアドレスを使用して招待する必要があります。
       次の表は、ユーザーのタイプに応じて、保護者に対して実行できるアクションを示しています。

保護者の情報招待
閲覧変更閲覧/変更説明
学生××学生自身の保証人のみ可。
教師クラスの生徒については、管理者がドメインコンソールで有効にしている場合に可。
管理者ドメイン内の全ての学生に対して可。
注:保護者のメールアドレスは、管理者のみがアクセス可能です。

    ⑦Authorizing Requests:リクエストを承認する
        OAuth2.0のリクエスト承認について説明しています。


・Best Practices
    Classroom APIのプッシュ通知、バッチリクエスト、APIエラーの処理、API処理性能の向上について説明しています。

・Tutorials
    「Share to Classroom」にて説明のあったクラスルームの共有ボタンとCourseWork APIの違いについて説明しています。主に、両者における課題の割り当てに関する内容になります。

以上、今回はGoogle Classroom APIのガイドのページについて見ていきました。次回は、いよいよReference:リファレンスのページについて、解説したいと思います。

2021/05/25

【API】詳説 Google Classroom API(第2回:トップページの見方)

第1回では、ClassroomサービスとAPIのアクセス方法について紹介しました。今回は、Google Classroom APIトップページの見方を解説します。
なお、Google Classroom APIのページは全体に渡って日本語未対応なので、適宜ページを翻訳することもオススメです。

トップページ(HOME)にアクセスすると、Classroomの概要と説明動画が表示されます。


Google Classroom APIトップページ


トップページにはHome、「Guides:ガイド」、「Reference:リファレンス(参照)」、「Support:サポート」のタブがあり、それぞれアクセスできます。


またトップページの下部には、Google Classroom APIで出来ることがまとめられています。

ここから各ガイド、リファレンスにもアクセス可能

・Manage courses and aliases
新しいコースの作成や既存のコース内容を更新、コースにエイリアスを割り当てることができます。

・Manage course invitations
 教師や生徒宛にコースの招待状を作成し、送信できます。

・Manage teachers and students
 コースへの教師の割り当て、生徒の追加、コース名簿の作成、コースのリストを取得することなどが可能です。

・Manage coursework and submissions
 課題の作成、生徒の提出物を管理、コースにあるコンテンツの検索ができます。

・Subscribe to push notifications
 コース名簿に変更(教師や生徒の参加、除外)があった場合や、生徒から新しい提出物があった場合などの通知管理ができます。

・Add the Classroom share button
 教師や生徒がコンテンツを簡単に共有できる「クラスルームシェアボタン」をWebサイトに追加できます。

・Manage guardians
 保護者へのコースの招待状を送信することや、コースを閲覧可能な保護者のユーザー管理ができます。


リンク先のサンプルコードは全てGoogle Apps Scriptというわけではなく、例えば「Manage guardians:保護者の管理」はPythonのみサンプルコードが示されています。サンプルコードの紹介と見方については、「リファレンス:参照」の回で取り上げたいと思います。

次回は「Guides:ガイド」について取り上げます。

2021/05/17

【API】詳説 Google Classroom API(第1回:アクセス方法)

 Google Classroom APIを使用したGASの紹介、Google Classroom の利用方法についてはあらゆるWebサイトで取り上げられています。Classroom.jpではGoogle Classroom API に焦点を置き、それ自体を取り上げ、1つひとつ解説していきます。

・Classroom API(Classroomサービスとは)

Google Classroom APIのトップ画面


Classroomサービスは、GASでClassroomを操作するためのクラスと、そのメンバーを提供するサービスです。Classroomサービスを使用することで、コース*固有の情報を取得したり、コースに課題を設定することや、参加者(メンバー)の操作ができます。
Classroomサービスで提供されている主なオブジェクトは、次のとおりです。

オブジェクト説明
ClassroomClassroomサービスのトップレベルオブジェクト
coursesコースを操作する機能を提供する主なオブジェクト
courses.studentsコースに参加している生徒の情報を操作するオブジェクト
invitationsコースへの招待に関する招待状を操作するオブジェクト

*Classroomの1クラスを指します。たとえばコース固有の「クラスコード」など、Googleはコースを「クラス」と呼称することがありますが、本連載ではGASのクラスと峻別するために「コース」といいます。


・Google Classroom APIへのアクセス方法

Google Classroom APIの直リンクはこちらです。また、Googleの公式からアクセスする方法は2通りあります。(この他にもアクセスする方法をご存知の方がいらっしゃれば情報をお寄せください)

1. 「Classroom API の概要」からアクセスする

Classroomヘルプ > Classroomの拡張 > Classroom API の概要 にあるClassroom API からアクセスできます。

APIの概要


2.「Google APIs Explorer」からアクセスする

Google APIs Explorerの[Type to filter APIs]に「Google Classroom」と入力し、検索した結果からアクセスできます。


Explorerの画面

次回はGoogle Classroom APIのページ構造について解説したいと思います。

2021/05/16

【News】Google for Education トランスフォーメーションレポートの対象期間が開始しています

概要
Google for Education トランスフォーメーションレポート(以下、Xレポートといいます。)は、小学校から高校の Google for Education 導入・利用状況(各種サービスやプログラムを含む)を定量化できるように設計された無料のツールです。
学期別のレポートに利用傾向が経時的に表示されるため、学内の Google Workspace for Education と Chromebook の利用状況や、Google認定プログラムの進捗状況を簡単に把握できます。

Xレポートの特徴
Google for Education Xレポートは、管理者(職場のIT部門)がGoogle for Education製品(Google Workspace for EducationおよびChromebook)の使用状況だけでなく、Google for Educationプログラムへの参加状況も確認できるようにした、Googleの初めての試みです。 

Google for Educationは、製品から教育者向けの専門的な開発リソース、管理者向けのトレーニング、スクールリーダー向けのトランスフォーメーションに焦点を当てたリソースなど、小学校から高校までさまざまなリソースを提供しています。管理者にとって、すべての選択肢を理解し、(自分や同僚のために)適切なリソースを適切なタイミングで正確に把握することは、非常に困難なことです。
そこでXレポートは、管理者の使用状況やプログラムの参加状況に基づいて、最も関連性の高いGoogle for Educationのリソースを表示するように設計されています(それは、管理者がGoogle for Educationのチームメンバーと一緒に取り組んでいるかのようです)。 

また、Google Workspace for Educationドメイン内のユーザーが、Google Classroom、Docs、Drive、Slides、Sitesなどの製品を、コラボレーション、コミュニケーション、クリエイティビティ、クリティカルシンキング(4C)のためにどのように使用しているかについてもXレポートは報告します。

それでは実際に、Google for Education Xレポートの登録方法を解説します。

5月3日から5月21日までの期間
Step1
管理者がXレポートツールにログインし、サービスの対象期間(前後12週)、学校の生徒数や教職員数など設定します。また、Xレポートに関するアンケートに回答します。

Step2.
トランスフォーメーションに関するアンケートのリンクが作成されますので、組織内のリーダーと共有してください。組織内のリーダー向けに送るメールの文例もあります(英文)。

6月2日以降
Step.3
g.co/edutransformationreportでカスタムレポートにアクセスしてください。あなたの学校でトランスフォーメーションを深めるための目標設定や、学内の主要な担当者との情報共有にご活用ください。
*注意:Step1が完了していないと、Step3でXレポートが利用できません。


次回は、Xレポートの具体的な活用方法について取り上げたいと思います。

2021/05/10

【Event】Google Workspace for Education セミナー(公式)

 大学のDXについて、Googleが以下のイベント開催を予定しています。

5/14 Google Workspace for Education ご紹介セミナー https://cloudonair.withgoogle.com/events/workspace-for-edu-higheredu-jp

当日のアジェンダはGWSを導入して10年を迎える龍谷大学、沖縄の公立大である名桜大学の事例紹介があります。